「時計の文字盤に浮かぶ、美しい月。」
高級時計を見ていると、文字盤の中に月の満ち欠けを表現した小さな月を見かけることがあります。
これは「ムーンフェイズ」と呼ばれる時計の機構です。
約29.5日周期で変化する月の満ち欠けを文字盤上で表現し、腕元で月の移ろいを楽しむことができます。
現在ではスマートフォンなどで簡単に月齢を確認できますが、機械式時計にムーンフェイズを搭載することには、単なる実用性とは異なる魅力があります。
それは、時計を「時間を確認する道具」としてだけではなく、「時間の流れを感じるもの」として楽しむこと。
2026年9月25日は「中秋の名月」。
一年の中でも、月に特別な意識が向くこの季節に合わせて、今回はカミネが取り扱うブランドの中から、個性の異なるムーンフェイズ搭載モデルを5本ご紹介します。

そもそも「ムーンフェイズ」とは?
ムーンフェイズとは、その名の通り、月の満ち欠けを時計の文字盤上で表示する機構です。
月は、新月から満月、そして再び新月へと、約29.5日をかけて満ち欠けを繰り返します。
ムーンフェイズでは、この月の周期を利用してディスクを動かし、実際の月の状態に近い姿を文字盤上に表示します。
時計の機能として考えれば、ムーンフェイズは必ずしも必要なものではありません。
しかし、それでも長年にわたって高級時計に採用され続けているのには理由があります。
それは、ムーンフェイズが機械式時計ならではの「ロマン」を象徴する機構のひとつだからです。
例えば夜、ふと腕時計を見る。
そこに浮かぶ月の形から、
「今日は満月に近いんだな」
と気づく。
そんな小さな時間を楽しめることこそ、ムーンフェイズの魅力ではないでしょうか。
なぜムーンフェイズは高級時計で愛されるのか?
高級時計には、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー、ミニッツリピーター、クロノグラフなど、さまざまな複雑機構があります。
その中でもムーンフェイズは、比較的視覚的にその魅力を楽しみやすい機構です。
同じムーンフェイズでも、ブランドによってその表現方法は大きく異なります。
月だけをシンプルに表示するモデル。
クラシカルでエレガントに仕上げるモデル。
スポーティな時計に月を組み合わせるモデル。
さらには、月だけでなく空や星まで表現するモデル。
つまり、ムーンフェイズは単なる機能ではなく、ブランドの時計づくりに対する考え方が表れる部分でもあります。
今回は、そんな違いにも注目して5本をご紹介します。
1.ジャガー・ルクルト|マスター・ウルトラスリム・ムーン
「複雑機構を、エレガントに。」
まずご紹介するのは、ジャガー・ルクルトの「マスター・ウルトラスリム・ムーン」です。
今回は、ステンレススチールモデルとピンクゴールドモデルの2種類をご用意しています。
ジャガー・ルクルトといえば、高い時計製造技術を持つマニュファクチュールとして知られるブランド。
このモデルの魅力は、複雑なムーンフェイズを非常にエレガントにまとめているところです。
マスター・ウルトラスリム・ムーン Q1368460
2,006,400円(税込)
ケースサイズ:直径39.0mm
厚さ:9.3mm
ケース素材:ステンレススチール
ムーブメント:自動巻き
パワーリザーブ:約70時間
防水:5気圧
世界800本限定

マスター・ウルトラスリム・ムーン Q1362580
4,444,000円(税込)
ケースサイズ:直径39.0mm
厚さ:9.3mm
ケース素材:ピンクゴールド
ムーブメント:自動巻き
パワーリザーブ:約70時間
防水:5気圧

特に注目したいのが、その薄さです。
ムーンフェイズのような複雑機構を搭載しながら、ケース厚はわずか9.3mm。
複雑時計らしい存在感を持ちながら、ドレスウォッチらしい上品なシルエットに仕上げられています。
ムーンフェイズというと、どうしても複雑時計らしい存在感のあるモデルを想像しがちです。
しかしジャガー・ルクルトは、「複雑機構を、いかにエレガントに見せるか」という点に大きな魅力があります。
ムーンフェイズを楽しみながら、普段のスタイルにも自然に取り入れられる。
そのバランスの良さが、マスター・ウルトラスリム・ムーンの魅力です。
2.パネライ|ルミノール ドゥエ ルナ PAM01301
「力強さの中に輝く月。」
ムーンフェイズというと、クラシカルでエレガントな時計をイメージされる方が多いかもしれません。
しかし、パネライが表現するムーンフェイズは、そのイメージとは少し異なります。
それが「ルミノール ドゥエ ルナ」です。
1,683,000円(税込)
ケースサイズ:直径38mm
ケース素材:スティール
ムーブメント:自動巻き
パワーリザーブ:3日間
防水:50m

パネライは、イタリア海軍向けの時計をルーツに持ち、視認性や堅牢性を追求してきたブランドです。
そんなパネライがブランドとして初めてムーンフェイズを搭載したモデルが、このルミノール ドゥエ ルナです。
3時位置には18Kゴールド製の月が配され、力強いルミノールケースとのコントラストが非常に美しい一本となっています。
ムーンフェイズは「美しさ」を楽しむ機構ですが、このモデルにはパネライらしいスポーティさや実用性があります。
クラシカルなムーンフェイズも魅力的ですが、
「人とは少し違うムーンフェイズが欲しい」
「スポーティなスタイルでもムーンフェイズを楽しみたい」
という方には、非常に魅力的な一本ではないでしょうか。
3.A.ランゲ&ゾーネ|ランゲ1・ムーンフェイズ
「芸術になる月。」
ムーンフェイズを搭載した時計は数多くあります。
その中でも、特別な存在感を放つモデルのひとつが、A.ランゲ&ゾーネの「ランゲ1・ムーンフェイズ」です。
8,962,800円(税込)
ケースサイズ:直径38.5mm
厚さ:10.2mm
ケース素材:18Kホワイトゴールド
ムーブメント:手巻き
パワーリザーブ:約72時間
防水:3気圧

まず目を惹くのが、ランゲ1を象徴する左右非対称の文字盤デザイン。
そして、この時計のムーンフェイズは、ただ月の満ち欠けを表示するだけではありません。
背景の空が24時間でゆっくりと回転し、昼はブルーの空、夜になると383個の星が輝く夜空へと移り変わります。
その上を月が約29.5日かけて動いていく。
つまり、ここで表現されているのは「月」だけではありません。
空、星、昼、夜、そして月。
時間の流れそのものを文字盤の中に表現しているのです。
他のムーンフェイズが「月を表示する」ことを中心としているのに対し、ランゲ1・ムーンフェイズは「空そのもの」を表現しているところに大きな特徴があります。
ムーンフェイズを単なる機能ではなく、ひとつの芸術作品として楽しみたい方。
そんな方にとって、特別な一本と言えるでしょう。
4.ハリー・ウィンストン|アヴェニューC ミニ・ムーンフェイズ
「月までもジュエリーに。」
ここまでご紹介してきたモデルは、主にメンズウォッチとして楽しめるモデルでした。
しかし、ムーンフェイズの魅力は女性の腕元でも楽しむことができます。
その代表格とも言えるのが、ハリー・ウィンストンの「アヴェニューC ミニ・ムーンフェイズ」です。
3,641,000円(税込)
ケースサイズ:15.6×32.3mm
厚さ:8.1mm
ケース素材:18Kローズゴールド
ムーブメント:クォーツ
防水:3気圧

ハリー・ウィンストンは「キング・オブ・ダイヤモンド」と称される世界最高峰のジュエラー。
そのため、このモデルも単なる時計というより、ジュエリーを身に着けるような感覚で楽しめる一本です。
ホワイトマザー・オブ・パールの文字盤に浮かぶムーンフェイズは、とても優雅でロマンチック。
ローズゴールドのケースと組み合わさることで、月そのものがジュエリーの一部になったような美しさを感じさせます。
機械式時計の技術や精度を楽しむムーンフェイズとは異なり、ハリー・ウィンストンが表現するのは「月の美しさ」。
「複雑機構だから欲しい」のではなく、
「美しいから身に着けたい」。
そう思わせてくれるのが、このモデルならではの魅力です。
ムーンフェイズをエレガントに楽しみたい女性には、ぜひ一度ご覧いただきたい一本です。
ムーンフェイズは、ブランドによってこんなにも違う
ここまで4つのブランドをご紹介しました。
同じムーンフェイズという機構でも、ブランドによってこれほどまでに表現が異なります。
ジャガー・ルクルトは、複雑機構をエレガントに。
パネライは、力強いスポーティな時計の中に月を。
A.ランゲ&ゾーネは、月だけでなく空や星まで含めて芸術的に。
ハリー・ウィンストンは、月そのものをジュエリーのように。
ムーンフェイズを選ぶ際には、単純に「月が付いている時計」を選ぶのではなく、
「自分は月をどのように楽しみたいのか」
という視点で選んでみるのも面白いのではないでしょうか。
ムーンフェイズの魅力は「時間を感じられること」
スマートフォンを見れば、現在時刻はもちろん、月齢まで簡単に確認できる時代です。
それでも、ムーンフェイズが高級時計の世界で愛され続けています。
その理由は、ムーンフェイズが「必要だから」ではないのかもしれません。
腕時計を見る。
そこに浮かぶ月を見る。
そして、今日という一日の時間の流れや、季節の移り変わりを少しだけ感じる。
それは、デジタルではなかなか味わえない、機械式時計ならではの楽しみ方です。
時間を確認するのではなく、時間を感じる。
ムーンフェイズには、そんな時計の魅力が詰まっています。
2026年の中秋の名月は9月25日
2026年9月25日は「中秋の名月」。
一年の中でも、特に月を意識する季節です。
夜空を見上げて月を楽しむのも素敵ですが、今年は腕元に浮かぶ小さな月にも注目してみてはいかがでしょうか。
月の満ち欠けを機械式時計の中に閉じ込めたムーンフェイズ。
その表現方法はブランドによって異なり、時計を見るたびにさまざまな表情を楽しませてくれます。
今回ご紹介したモデルは、カミネ店頭でも実際にご覧いただけます。
写真だけでは伝わりにくい、文字盤の美しさやケースの仕上げ、腕元でのサイズ感なども、ぜひ店頭でお確かめください。
ムーンフェイズ搭載モデルをご検討の方はもちろん、
「自分に合う高級時計を探している」
「初めて複雑機構の時計を購入したい」
という方も、お気軽にカミネまでお問い合わせください。
今年のお月見は、夜空の月とともに、腕元の月も楽しんでみてはいかがでしょうか。

株式会社カミネ
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