KAMINEスタッフブログ

【スイス体験記】フィリップデュフォーのバースデーパーティーに行ってきました!

6月3日75歳の誕生日を迎えたフィリップデュフォー。
そのバースデーパーティーがスイスのヴァレドジューにて開催されました!
国内外から時計業界の関係者が参加し、周りを見渡せば名だたる時計師だらけ。 デュフォー氏がスイスでも一目置かれた存在であることがよく感じられました。

開催地であるヴァレドジューはスイスでも時計の産地として有名な地域。
1年の大半は霧に包まれているようなイメージなのですが、
6月は雨も少なく、ダイナミックな自然が広がる様子は日本にない光景で
その美しさは心を打たれるものがありました。

会場となったホテルドオルロジェの近くにはオーデマピゲをはじめジャガールクルトやブランパン、ブルガリなど多くの時計工場が点在しています。
ここはフランスの国境にほど近い地域で、古くから時計製造が盛んな街です。
冬になれば雪が深くなるこの地域では農業や畜産が発展しづらく、精密機械産業が発達していったとのこと。街並みは素朴で自然が美しく残されたまま。このようなロケーションで作られる時計が海を越えて世界中に輸出されていると思うと、ますますスイス時計のロマンが深く感じられます。

フィリップデュフォーの工房もこのヴァレドジューにあります。
彼の工房は、そのネームバリューとは裏腹にこじんまりとしていて、いわゆる古き良き独立時計師の工房といった様子です。
工房の目の前にあるチーズ屋の他には、一面の草原以外なにも見えないような場所にあります。その風景は私がイメージしていたスイスそのもので、初めて訪れた時はハイジの世界に飛び込んだような衝撃を受けました。

話が少し逸れましたが、デュフォー氏はパーティではショッキングピンクの衣装を身に着けていてどこにいても一目瞭然。普段の素朴な雰囲気とは打って変わって、華やかな姿でした。しかし様々な国からお祝いにかけつけた招待客とデュフォー氏が会話を楽しんでいる様子は人との親交を大事にしている彼の人柄が感じられました。

会場でサインをお願いしたところ快くうけてくれました

会場で一番のビッグニュースとなったのは、フィリップ&エリザベートデュフォー財団の立ち上げ発表でした。これは途上国への支援や若く才能を持つ芸術家などへのサポートをすることを目指す非営利団体とのことです。
オークションに出せば数億となるデュフォー氏の時計。そのデュフォー氏が財団を支援するため、ユニークピースを作り今年末にオークションに出品することを発表したのです。

会場ではそのユニークピースがお披露目されていました。
デュフォー氏が一躍有名になるきっかけとなった“シンプリシティ”にアベンチュリンダイヤル。そのシンプルさが圧倒的なクオリティを際立たせています。
招待客はかわるがわるショーケースをのぞき込み、その美しさにほれぼれとしていました。
この時計に一体どれほどの値がつくのか、という興味はもちろんですがそれよりも実機を目にできる興奮が勝る1本でした。

実機の周りは人だかりで低身長の私にはとても撮影できず…。
詳しくはデュフォー氏のインスタグラムへ!

パーティではデュフォー氏の愛娘ダニエラさんが歌唱する場面も多々ありました。歌手さながらの迫力で歌い上げる姿は20歳そこそことは思えないほど堂々としたオーラです。このダニエラさん、実はデュフォー氏のれっきとした跡継ぎ。時計学校を卒業し今は時計づくりを学びながら工房にてお手伝いしているようです。ダニエラデュフォーとして活躍する日もそう遠くはないかもしれません。

スイスの日没は遅く、夜21時ごろようやく日が傾き始めます。
空が真っ暗になると会場のボルテージは更に上がり、音楽に合わせてダンスする人なども。16時からアペリティフがはじまったパーティはまだまだ終わりを迎えません。欧米諸国のパーティ文化は本当に体力勝負だと実感しました。
体力と気力では到底張り合えないことを悟り、22時すぎには会場を退散しましたが 宿泊した部屋にも盛り上がっている様子が伝わってきました。

近年、またじわじわと盛り上がりを見せている独立時計師のタイムピース。
その先駆けでもあるフィリップデュフォー氏の存在の大きさをまざまざと感じることのできる一夜でした。

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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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