Patek Philippe Floorブログ

手巻きスプリットセコンド・クロノグラフ, 永久カレンダー パテック フィリップ 5204G-001

パテック フィリップの5204、プラチナやローズゴールドは以前出ていましたが、ホワイトゴールドではブラック・グラデーションのオリーブグリーン・ソレイユ文字盤が美しいこのモデルが唯一です。

スプリットセコンド・クロノグラフとは、通常より更に複雑な計測機能を搭載したクロノグラフです。

クロノグラフの計測用の秒針は通常一本ですが、スプリットの場合は二本重なっており、計測中に一本だけを止める事が出来ます。

例えば50メートル走で二人同時にスタートし、それぞれのタイムを計ろうとした場合、クロノグラフが二つ必要です。

この作業を一本でまかなえるのがスプリットセコンド・クロノグラフという事になります。

パテック フィリップ 5204G-001の場合、通常の2時位置と4時位置のプッシュボタンに加え、リューズにプッシュボタンが付いています。

このボタンを一回押すごとに、クロノグラフのメインの針に対してもう一本の針が、止まる、追いつくという動作を繰り返します。

先程の50メートル走の場合は、一人目がゴールした時点でリューズのボタンを、二人目がゴールした時点で2時位置のボタンを押せば完了です。

一度止めた針は、再度ボタンを押す事により動き続けている針に追いつくので、サーキットを走っている車の、ラップタイムを計るという使い方も可能です。

クロノグラフは4番車(1分間で一回転し通常の秒針が付く)の動力を、中間車を介してクロノグラフ車に伝える事で動き出します。止める場合は逆に切り離します。

その動作をコラムホイールを介して担うのが2時位置のプッシュボタンです。

ただ、単に止めただけでは再計測時に困りますので、針をゼロ位置に戻しておく必要があります。それを行うのが4時位置のプッシュボタンです。

そしてその動作を可能にするのが、クロノグラフにとって非常に重要なパーツ「ハートカム」です。

ハートカムは読んで字のごとくハート型をしたパーツで、一つ違うのが♡の上部の谷になっている部分がフラットであるという事です。

リセット時にこのハートカムをハンマーが叩くのですが、どの部分に当たっても最終的にはカムのフラットな部分にハンマーが来ます。

これによりクロノグラフをリセットするという動作が可能になるのです。

そして5204G-001モデルのスプリットセコンド機能にもハートカムが使われており、一旦止まってから先行している針に追いつく時にこのハートカムが機能します。

パテック フィリップではクロノグラフ単機能だけでは、グランド・コンプリケーションではなくコンプリケーションに属しますが、このスプリットセコンド・クロノグラフともう1つパテック フィリップの代表的な複雑機構、永久カレンダーを搭載した5204G-001モデルは当然ながらグランド・コンプリケーションに分類されます。

そして、パテック フィリップのムーブメントの美しさも別格です。

スプリットセコンド・クロノグラフ, 永久カレンダー
5204G-001

ムーブメント
手巻ムーブメント。 キャリバー CHR 29‑535 PS Q

機能
スプリットセコンド・クロノグラフ。 瞬時運針式30分計。 永久カレンダー。 曜日、月、閏年サイクル、昼夜を窓表示。 日付を指針表示。 ムーンフェイズ。 スモールセコンド

ケース素材
ホワイトゴールド

ケースサイズ
ケース径:40 mm。 厚さ:14.3 mm

ストラップ
カーフスキン

商品詳細
https://www.kamine.co.jp/item/35209/

カミネ トアロード本店の2階は、世界最高峰の時計ブランド パテック フィリップの専用フロアで、最新コンセプトを取り入れた空間が広がります。 時計のみならず、アクセサリー・パーツやマガジン等も充実しております。

ジュネーブ本社の研修を修了した専任スタッフが常駐しており、ご購入時・ご愛用の上でのアドバイスや、メンテナンスのご相談など常時承ります。

皆様のご来店をお待ちしております。

≪SHOP INFO≫
カミネトアロード店2F パテック フィリップ・フロア
https://www.kamine.co.jp/shop/torroad2/
神戸市中央区三宮町3丁目1-22
TEL:078-321-0039
営業時間10:30~19:30

PATEK PHILIPPE – パテック フィリップウォッチコレクション
https://www.kamine.co.jp/watch/patek-philippe/

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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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